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人はどこから「御殿場アウトレット」に来て、どこに向かうのか Orbital Insight GO を使って探った。一番多くの人が訪れていた場所は…?

執筆:Solutions Engineer 新井康平

1. はじめに

前回コストコを分析した記事を読んでくださった方々、有難うございます。
多くの方に「記事を読んだよ」「面白かった」とお声がけいただき、嬉しく思っております。
まだ読む機会がなかった方々は是非読んでください。

今回の記事でも実際にプロダクトを使って分析を行ってみようと思います。
地理空間情報分析にご興味のある皆さまに、弊社のプロダクトをどのような分析テーマに用いることができるかご理解いただけますと幸いです。

ご意見やフィードバックなどあればページ最下部にリンクのある執筆者までご連絡ください。

2. 問題設定

みなさんは「御殿場アウトレット」をご存知でしょうか。
2000年7月に開業した日本国内最大の面積(403,000㎡)かつ年間延べ利用者数約 1,000 万人を誇る日本最大級のアウトレットモールです。*1

日本最大級なアウトレットモールなだけあり、全国津々浦々から人が集まっています。
駐車場に停まっている車両を確認すると近隣の静岡県や山梨県を始め、東京・神奈川・群馬など広範な出自を感じられます。交通手段としては自分で運転される方や高速バス、電車とバスの組み合わせなど多岐に渡ることが想定されますが、まだ交通網が整備されておらずアクセスが良くない場所もありそうです。*2 そこで私には下記の問いが浮かんできました。

「御殿場アウトレットにはどこの施設から人が来てどこの施設に向かっていくのか」

この問いに答えることができれば、移動経路・交通手段の最適化に活かせるかもしれません。
仮説としてはバスタ新宿などの既に交通拠点として整備されている場所が多く上位に食い込んでくるのではないかと考えておりますが、未整備な場所も見つかると上記の目的に資するかと思います。今回分析を行う対象エリアは下記の「御殿場アウトレット」とします。


3. 分析手法

本記事の分析においては「 Traceability 」という弊社独自のアルゴリズムを使用します。
 GPS データを使って「人がある地点にどこから来てどこに行くのか」を分析するアルゴリズムです。

Orbital Insight は数十万の施設について属性情報(緯度経度や施設カテゴリ)をカタログに保有しており、 GPS データと突合することで前後に滞在した施設の情報を把握することができます。

具体的なユースケースとしては Unilever 社と行っているサプライチェーンモニタリングが挙げられます。こちらの事例では Unilever 社が取り扱っているパーム油のサプライチェーンにおいて「森林破壊」に寄与する活動が行われていないかを検知しています。弊社のデータを利用した代表的なユースケースの一つであり、昨今の ESG / SDG の盛り上がりもあり日経新聞の記事日経クロステックの記事にも取り上げられています。

こちらのアルゴリズムだと、分析対象の場所を訪れた前後N日のGPSデータをユーザごとに取得して分析対象にしています。また移動速度でもユーザを絞ることが可能です。

今回の分析だと前後7日ずつでどこから来て、どこに向かっているのかを可視化してみます。
また今回は徒歩で現地に来ているユーザを除きたいので時速10km-200kmのユーザを分析します。

最後に分析期間は2021年10月1日〜10月31日の1ヶ月とします。

4. 分析結果・示唆

結論としては、御殿場アウトレットには「大磯ゴルフコース」や「東名カントリークラブ」「川崎競馬場」といったレジャー施設に加え、「サンシャインシティ」「ViNAWALK」「小田急百貨店町田店」といった大規模商業施設や「杉並清掃工場」「富士ゼロックス工場」「大和製罐 清水工場」「太陽日酸」などの業務用製品・サービスを提供する施設との間に人の往来があることがわかりました。下記においてそれぞれの結果を紐解きます。

【どこから来ているのか】
まずはどこから来ているのか可視化結果を見ていきます。
御殿場アウトレットにくる7日前まで、日本全国津々浦々にいることがわかります。
ただ、こちらのヒートマップだとどこの施設から来ているのかまではわかりません。

弊社が保有する施設名カタログと ユーザのGPS データを突合した結果を見てみます。
下表がTOP20のランキングです。

※該当期間(2021年10月1日〜10月31日)に検知されたユニークGPS数のランキングTOP20を表示

上位2施設がゴルフコースであり、ゴルフに行った後に御殿場アウトレットに向かう人々が一定数存在することがわかります。また、「サンシャインシティ」や「品川グランドコモンズ」「ViNAWALK」「小田急百貨店町田店」「あしがらモール」といったショッピングモールや百貨店も多く上位に食い込んできております。加えて「杉並清掃工場」「富士ゼロックス工場」「大和製罐 清水工場」といった業務用サービス・業務用品を供給している施設から来訪があり、現地で使用されている製品・サービスが想起されます。

【どこに向かっているのか】
次にどこに向かっているのかの分析結果をご紹介します。
こちらも同様に日本全国津々浦々にいることがわかります。

弊社が保有する施設名カタログと ユーザのGPS データを突合した結果を見てみます。

※該当期間に検知されたユニークのGPS数のランキングTOP20を表示

どこから来ているかのTOP20に含まれていなかった施設だと、商業施設の「新横浜プリンスぺぺ」や産業ガスのプロバイダーである「太陽日酸」が入ってきています。

5. おわりに

弊社のプロダクト Orbital Insight GO を使って御殿場アウトレットにどの施設から人が来ていて、
どの施設に向かっているのかを分析してみましたがいかがでしたでしょうか。

結論としては「大磯ゴルフコース」や「東名カントリークラブ」といったゴルフコースや川崎競馬場といったレジャー施設を訪れる前後にアウトレットに行っている層が多いことがわかりました。また百貨店・大規模商業施設として「サンシャインシティ」「ViNAWALK」「小田急百貨店町田店」が入ってきております。これらの施設との間でバスを運行することやツアー商品の開発を行なう際の意思決定にも使える可能性があります。

また「杉並清掃工場」「富士ゼロックス工場」「大和製罐 清水工場」「太陽日酸」といった業務用製品・サービスを提供する施設からの往来が一定存在することがわかりました。上述の Uniliver 社が行なっているサプライチェーン監視の取り組み同様に、経営者・施設管理社の方が認識していない/コンプライアンスに違反していない業者の出入りがないか確認するためにも利用できます。

弊社は今回ご紹介したGPSデータだけではなく、衛星画像やAIS(自動船舶識別装置)を使った分析も行っており、1つの統合的なプラットフォーム上で分析を行うことが可能です。
ご興味ある方は下記のお問い合わせページよりご連絡いただけると幸いです。

【参考・出典】
 *1. https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/833108.html
 *2. https://www.premiumoutlets.co.jp/gotemba/access/


【お問い合わせ】
 https://jp.orbitalinsight.com/#contact

【執筆者】


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